アイツまで徒歩5分
第2章 勘違いは後々響く
「陣ヶ岡さん…ここゲイバーって割には…女性客も多くて…
そんな感じしませんね……」
俺は、珍しく進むお酒を飲み干し…周りを見る
「ここは、一応ゲイバーだけど…敷居は高くない方だからかしらね♪
本格的に、相手を探すなら…裏口を教えるわよ!」
カマママの怪しげな微笑みに鳥肌が立つ!
「俺は、いいですから!」
「バケモン…可愛い後輩だ、虐めんな!
虐めるのは、先輩である俺の特権だからな」
いや……特権じゃね〜よ!!
「フフフ、でも会社の子を連れて来るってことは…
ジンちゃんの事…知ってる子なんでしょ?」
「まぁな…
だからかな…こいつには、隠さなくていいって思うと――――…気が楽だ…」
陣ヶ岡さんと、カマママさんが…何か話しているけど…ガヤガヤしていて聞こえない…
周りでも楽しい笑い声や曲で…
何だか、俺も楽しくなってきた!!
こんなに、お酒が美味しいって知らなかった〜!!
「ママ〜♪お代わり!!もうちょい甘め〜♪」
「あら!気に入ってくれた?はい!お代わり!よく飲む子ね〜♪」
ん?よく飲む子?
あれ?これ…何杯目?
俺は、渡されたグラスを笑顔で受けとる!!