アイツまで徒歩5分
第10章 素直になるのが一番難しい
「――――…話を…結羽と話をしたい…」
一関は、俺と―――――…何を話したいんだ…
でも――――…
あのままで……
良いわけが無いことは…
俺にも…解る―――――…
……
「――――…話しを…しよう…一関…」
俺は、震える体をなんとか悟られないように……
一関を見た―――――…
「――――…なら…誰にも聞かれない場所に…移動だ――――…
最知、一関…いいな?」
「はい……」
「―――――…あんたも来るのか?」
一関は、陣ヶ岡さんを警戒しているみたいだ……
「あぁ…、俺は、部外者って訳じゃぁ――――…ないからな…」
「――――…陣ヶ岡さん…」
俺は、無意識なのか…意図的なのか…
陣ヶ岡さんのスーツの袖を…
少し握っていた…