アイツまで徒歩5分
第10章 素直になるのが一番難しい
「何で……一関…優しかったじゃん…
いい奴だったじゃん……
何で……何で―――――…一関…何で……
そんなに…俺が…嫌いだったのかよ…」
最知は、ボロボロ泣きながら…一関の胸ぐらを掴む…
「///ちっ、違う!!違う――――…結羽…俺は///俺は///…結羽が………好きで――――…好き過ぎて…」
「―――――…好き…?
一関が…俺を?」
スッ――――っと…
最知の…一関を掴む手が緩む…
「///大学…入って…結羽と仲良くなって―――――…
気になって――――…」
「――――っ///知らなかった…」
「///言えるわけ…ないだろ!?
結羽は、彼女とか作るし…」
言えるわけ…ないのに……
思いだけは…
どんどん膨らんでいくんだよな……
「―――――…卒業まで…隠せてたから…これからも、上手く隠して…結羽の側に居られればそれで良かったはずなのに……」
一関は…さっきまで自分を掴んでいた最知の手を握り……
苦しそうに…俯く――――…