アイツまで徒歩5分
第12章 夜を追いかけ朝になる
「わたくしどもの旅館は全て離れタイプとなっております
ご自宅に要るように、おくつろぎください」
「///こ…こんなに立派な自宅じゃないですよ!!」
最知は、キョロキョロしながら部屋の入り口に驚愕する…
「陣ヶ岡様、お夕食は19:00から本館の“扇の間”でございます」
「はい、ありがとうございます」
食事は、別棟で頂ける!完全にここは、客のプライベートスペースになるって訳だ…
気配りも最高らしい…
「では、何かありましたら、お呼びください」
仲居さんは、深く頭を下げ今来た道を引き返す……
薄暗くなった空と溶け込むような小道には、間接証明が足元を照らしている…
「さっ、入ろう」
俺は、まだキョロキョロする最知の背中を押した…