アイツまで徒歩5分
第12章 夜を追いかけ朝になる
「こ…こんな立派な旅館……生きた心地がしないじゃないですか!!」
入り口から…こんなんじゃ…部屋に入ったらぶっ倒れるんじゃないか?
「最知…くつろぎに来てるのに…本末転倒だな…」
最知は、恐る恐る部屋に入り……
「うわっ!!」
と、俺に振り替える……
「ど…どうした?」
「ヤバい………」
ヤバい…?な…何が?
「す…スゴい……部屋に景色――――…陣ヶ岡さん…陣ヶ岡さん!!見てください!!凄いですよ!」
ヤバいって景色かっ!!ビックリした…
最知は、俺の腕をグイグイ引っ張りながら部屋に引き入れる
「――――――…本当に…ヤバいな…この景色…」
部屋もだが…窓に広がる景色が――――――…
「///綺麗ですよね―――…」
「ああ――…来て…良かったな」
目の前に広がる緑溢れる山間はすっかり夜の化粧を施されているが……
緑が浮き上がる様にライトアップされている――――…
しかも…その下には、穏やかな流れの川が心拍を整えんばかりにソヨソヨと音を奏でる……
吸い込まれるような透明感も…ライトアップでいっそうキラキラと視界を幻想的に彩る…
こんな…綺麗な夜景…見たことがない…