アイツまで徒歩5分
第16章 【番外編】異世界へようこそ
俺は、気乗りしないその足で…
そよ子さんの部屋のインターフォンを鳴らした…
『はい―――…あ、陣ヶ岡さん…開けますからそのまま部屋にどうぞ』
そよ子さんの部屋はぶっちゃけ…二重構造になっている…
防音はもちろん…隣上下の隣人にもきっちり配慮…
しかも…父親対策まで…
さっきのインターフォン…
生活音が相手に聞こえないように別室に着けた…
見事に作動してる…
友達って――――…パンクロック系のお友達だろ?多分奥の部屋でシャウト中に違いない…
奥の部屋はバイオリンの練習室と名ばかりの…
大音量でロックを聴くための部屋になっている…
特殊な壁紙をつかったから…普段は白だが…
特定のライトを点けると…真っ暗になる…
しかも…そこで、暴れようが…駆け回ろうが…タップを踏もうが…
まったく…外には漏れない…
壁、床は最新防音システムが採用されている――――…
ったく――――…金の使いどころが…
請求書をみて…今頃、優木常務は倒れているかもしれない…
そんな部屋のドアを開ける―――…
白い…綺麗な玄関からの…廊下―――――…
こんな清楚な作りの部屋に…場違いな人間が住んでいるのだ…
ある意味……カオス…
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