アイツまで徒歩5分
第3章 火の無い所に煙は立たない
「その顔は……最知君だけ気持ちよくして終わりって感じかな?」
くそ…酔っているこいつは…色っぽいが…
千里眼働きすぎで……
めんどくせぇ…
「…で、なんで…最知にあんな事したんだ?」
俺は、中森の隣に座り…中森の手に握られていたウィスキーを奪い口にいれた……
「言っただろ?
最知君がノーマルか確かめただけだよ…」
ウィスキーを飲み干すと…カランと大きめな氷がグラスにぶつかる―――――…
「――――…何?嘘つくなって顔してるなぁ〜和磨…」
はぁ…中森前では、隠してもしょうがないからな…
「―――…ああ…嘘だろ?最知は、見るからにノーマルだ……なのに」
「和磨が…また…荒れたり泣いたりするかもしれないって…思ったら――――…
こちらに引きずり混んじゃえば手っ取り早いかな?って…思っただけ…」
はぁ?……中森のぶっ飛び発想で最知はいい迷惑だろうに…
「大丈夫だよ!あの頃とは、違う―――…
いろいろ経験もした…
だいたい……アイツと…最知は…タイプが違う――――…」
中森は、クククっと笑うと…カウンターに置いてあるウィスキーのボトルを取りグラスに注いだ…