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Tears&smile~大切な思い出~

第1章 Tears&smile~大切な思い出~

 思い出し、苺はハッとした。

「苺もあのお姉さんみたいにお姫様になりたい」

 そう言ったのは苺だ。だけど、ロリィタ服は高いから成長していく苺に購入して、買い換えていく余裕はなかった。だから小さい頃、欲しいとねだった時にパパは

「苺が大人になった時にな」

 と言ったのだ。だけど、それが大人の事情とやらで叶わなくなった。だから、まだ完全に大人になったわけではないけれど、苺があの時に憧れたお姉さんが着ていたような。でも苺に似合うロリィタ服をパパはくれたのだ。口下手なパパはうまく説明が出来なかったみたいだけれど……。

 パパのプレゼントが苺への愛だと気がつくと、本日、何回目かの涙が零れ落ちた。

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