Brilliant Brand blood
第1章 不運なりし侵入者〜満月に照らされたピアノ
その人物が纏う衣装にすら、6名は疑問を抱く。
上等の絹で織られたと、見紛う光沢を持つ深い、藍色に染まった群青の服は、騎士を連想させるデザインではあるのだが、左腕の袖口が斜めに手首を覆うように広がり、右腕部分はない。
あちこちは金糸で刺繍され、右腕でポリポリと頭をかく彼の、一見するとファニーフェイスにひどくマッチしている。
甘さを残した垢抜けない面立ち。
だからこそ、より恐怖を強調された。
震えの止まらぬこの一室で、何故、薄い夏仕様の服を纏っていられるのか。
6名には、理解出来なかった。
上等の絹で織られたと、見紛う光沢を持つ深い、藍色に染まった群青の服は、騎士を連想させるデザインではあるのだが、左腕の袖口が斜めに手首を覆うように広がり、右腕部分はない。
あちこちは金糸で刺繍され、右腕でポリポリと頭をかく彼の、一見するとファニーフェイスにひどくマッチしている。
甘さを残した垢抜けない面立ち。
だからこそ、より恐怖を強調された。
震えの止まらぬこの一室で、何故、薄い夏仕様の服を纏っていられるのか。
6名には、理解出来なかった。