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Brilliant Brand blood

第3章 宵の果てに置いた記憶

「まさか、そいつも一緒だって」
軽く言われ、首を傾げる。




そいつ?




誰の事なのかが分からずにいると、男はまた笑って言った。






「お前が抱えてるそいつだよ」





顔を下へ向けると、見慣れた着物を纏い、気絶しているのか、寝ているのか。
後頭部を自分に向け、倒れている様に見えなくもない一人の、自分とそう変わらない身体つきの人間を、自分は抱き締めていた事に気がついた。

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