Brilliant Brand blood
第3章 宵の果てに置いた記憶
肌を這う、冷たい空気に誘導され、身体中が総毛立つ。
あの夢をみる時に限って何時もこれだ。
ため息をつく。
「おい、こら、何のつもりなん?」
「…………………………」
「起きてんねやろ!!」
「………………………………」
「起きろや!寒いんやって!」
あまりにムカつく事この上もない。この状況。
何故だ。一応結界を張っているというのに!!
何故、俺の寝床に忍び込む侵入者には効かないのか?!?
「おまえ、ホンマに何でおんの?」
そして、相も変わらず侵入者は呑気な寝息をたてながら、俺の寝間着をはだけさせて背中に貼り付く様にくっつく。
「何でおまえには結界が効かへんねん!!ヨコ!!」
侵入者は俺にくっついたまま、呑気な寝息をたてて、俺の寝床を我が物顔で占領している。