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Brilliant Brand blood

第3章 宵の果てに置いた記憶

「……………………何でおんねん」
横「何で?」




裏庭の鹿威しが高く鳴く。



これも最近のお気に入り。


小さな池を横切り、オレの隣に座る。

「使い来たんちゃうん?」
横「おん、それが?」
「………それが?」
横「それがどないしたん」
「…………………………………」














何時もの澄ました顔。
正直、確かにヨコの顔は綺麗、と思いもするが、















「ムカツク」












横「何や、またか。相も変わらず最近そればっかやなぁ?ヒナは」
ハハハ、と笑うヨコ。
全然こたえてない。







やっぱり綺麗に笑うヨコの顔を横目に、何故最近の自分がこんなにも不機嫌なのか、分からない。
分からないから余計に思う。















「何で笑ってんねん」


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