
Brilliant Brand blood
第3章 宵の果てに置いた記憶
忠「ヒナちゃん、寝たん?」
横「おん、やっぱ、疲れさせてもうたわ」
忠「………………………………」
横「?たつ?」
忠「なぁ、ホンマにええの?このまんま、思い出さへんまんまで」
横「ええねん、そう言うたやんか」
はぁ、と大きくため息をつき、眠るヒナの身体を抱き締める腕に力を込める。
たつは上掛けを大きくひるがえし、二人に掛ける。
忠「疲れとるやん、ヨコ君も、寝た方がええよ」
横「ん〜…せやな、アイツのせいでホンマ、疲れるわ」
忠「取り敢えず、使いは来た言うたけど、誰とは言うてへんから」
横「ん、さよか。ならええわ、たつ、おやすみ」
忠「おん、おやすみ、ヨコ君ヒナちゃん」
ゆっくり眠る二人を背に、たつと呼ばれる彼は、食事時の横を思い出していた。
