
Brilliant Brand blood
第3章 宵の果てに置いた記憶
食事の支度が調い、呼びに行こうとすると
横「あ〜腹へったわ…たつ、今日は何なん?」
少し着くずした襟元のまま、不貞腐れた雰囲気を隠さないで食事場に入って来た。
忠「ヨコ君、おはよ、やっと起きたん?」
横「おん、水くれや」
忠「ん…ヒナちゃん風呂行ったんか…」
横「せや、ま〜だ拗ねとるわ、何を拗ねとんねんな?あいつ」
忠「……最近、裏庭植えたやん?なかなか咲かへんから…………かな?」
横「あぁ……あの花……………………何や?まだ咲かへんの?!!」
忠「おん、まだ咲かんねん」
たまに横君と分かっていて、なやり取りをする。
これはいつものことで、ヒナちゃんが聞き耳を立ててないと言い切れないから………。
なんて、只の言い訳だ。
本当は、単に、怖いだけ、それを分かっている。
いつもの通り、いつもの時間、いつもの会話。
それをしたいだけ………。
ヒナちゃんが、ヨコ君を避け始めたのを、怖いと思ったから……。
