
Brilliant Brand blood
第3章 宵の果てに置いた記憶
「まったくもってどうしようもない」
なんて、すばる君は言うてはる……
でも、
思い悩む耳に羽音が聴こえて、目を向けた。
紅い鴉が一羽食事場に進入して、ヨコ君の前に置いた徳利にとまる。
横「何や?何の用があんねん、この屋敷には来んなって言うとるやないか、紅!」
紅い鴉は使い、それも、紅の王が好んで使う事を俺だって知ってる。
ヨコ君、横侯隆が、この屋敷にヒナちゃんと住んでる事を、他の王達が知ってるように………。
ヒナちゃんだけがその事を分からないようにされてる事も………。
