
お嬢様と二人の執事
第13章 未来への階
沙都子は高宮の言うことに後押しされるように一つ頷くと麻紗に向き直った。
「麻紗ちゃん…あの…うちの法務を手伝ってもらうことって難しいかな?
麻紗ちゃんが会社関係を専門にしてるの知らなかった。麻紗ちゃんも知ってると思うけど今、東堂はいろいろと問題を抱えてるの。
いままで不思議なことにコンプライアンスの意識が薄かったみたいなの。
お祖父様はさすがに各社の細かいことまではご覧になれなかったんだと思うの。あの巨大な企業群をお一人で動かしていたんだもん。
でもね、ある意味今がチャンスでもあると思うの。今なら今までおかしかった部分をきちんとすることが出来ると思うの。そうしたら…お祖父様も安心してくださると思う。
お願い、麻紗ちゃん、私に力を貸して。絢ちゃんも…。
二人を私のことで巻き込むことになるのは申し訳ないんだけど…でも、今の私には二人の力が必要なの。
傍に…いてほしいの。」
麻紗はなにも言わず、沙都子のことを抱きしめた。
学生時代の沙都子は口数が少なかった。それは今でも変わらない。
その沙都子が麻紗に気持ちを伝えるために一生懸命、言葉を紡ぐ。
そんな沙都子の気持ちが嫌という程わかった麻紗は言葉じゃなく行動で自分の気持ちを示した。
「麻紗ちゃん…あの…うちの法務を手伝ってもらうことって難しいかな?
麻紗ちゃんが会社関係を専門にしてるの知らなかった。麻紗ちゃんも知ってると思うけど今、東堂はいろいろと問題を抱えてるの。
いままで不思議なことにコンプライアンスの意識が薄かったみたいなの。
お祖父様はさすがに各社の細かいことまではご覧になれなかったんだと思うの。あの巨大な企業群をお一人で動かしていたんだもん。
でもね、ある意味今がチャンスでもあると思うの。今なら今までおかしかった部分をきちんとすることが出来ると思うの。そうしたら…お祖父様も安心してくださると思う。
お願い、麻紗ちゃん、私に力を貸して。絢ちゃんも…。
二人を私のことで巻き込むことになるのは申し訳ないんだけど…でも、今の私には二人の力が必要なの。
傍に…いてほしいの。」
麻紗はなにも言わず、沙都子のことを抱きしめた。
学生時代の沙都子は口数が少なかった。それは今でも変わらない。
その沙都子が麻紗に気持ちを伝えるために一生懸命、言葉を紡ぐ。
そんな沙都子の気持ちが嫌という程わかった麻紗は言葉じゃなく行動で自分の気持ちを示した。
