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お嬢様と二人の執事

第13章 未来への階

「沙都、巻き込んでよ、私のことを。いいの、それでいいの。

私ね、沙都の力になりたいの。一生懸命頑張ってる沙都の傍にいたいよ。

私には沙都の背負っているものを代わりに背負うことは出来ないけど…持てる荷物は一緒に持ちたいよ。」

ギュッと沙都子を抱きしめる腕に力を込めた麻紗。

「私が男だったら沙都をお嫁さんにしたいってずっと思ってたんだぁ。

でもさ、それは無理じゃん?だからねこうやって私のこと頼りにしてもらえて嬉しいんだぁ。」

にっこり笑う麻紗。
沙都子もそんな麻紗にしがみつく。

「麻紗ちゃんが彼氏だったら…きっと毎日笑っていられるね。

でも麻紗ちゃん美人さんだから男の人だったらきっとイケメンだよね。浮気されちゃうかもって毎日ドキドキしちゃうかも。

でも女の子だから…ずっと一緒にいられる。私、へんなヤキモチをやかずに済むね?」

「ヤキモチやくのは…神山さんや高宮さんだろうなぁ。私と絢が東堂に行ったらきっと。ね、絢?」

「そうかも?私たち昔からちょーラブラブだもんね?」

そう言って麻紗から沙都子を受け取って抱きしめる絢。

「絢ちゃんも、麻紗ちゃんも大好き、愛してる。二人とも明日用事ある?」

特にないという二人に沙都子は上機嫌で飲もうと誘う。

もちろん二人に断る理由もなく、客室を用意させた上で、3人に飲みはじめた。

憂いの晴れた沙都子は上機嫌でグラスを重ねた。

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