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恋空予報

第2章 噂

二宮side


「ただいま…」


何て言っても真っ暗な部屋からは、
声なんて、聞こえなくて。


…母さん、か…


相葉雅紀が言ってた。


母さんなんて、いないよ…



「あ、迎えにいかないと…」


俺には五歳の妹、
園美(ソノミ)がいる。

…ちょっと遅くなっちゃったな…


自転車に乗って、保育園まで
ぶっ飛ばす。


危ないからしちゃいけないんだけどね。


「にぃに~」

「その、おいで。」


そのを抱っこする。

そしたら、保育園の先生が
出てきた。


「二宮さん、いつもありがとうございます。」

「あぁ、大丈夫ですよ。
その、どうでした?」


そのは持病を抱えている。
喘息だ。


「全然大丈夫でしたよ。
元気にお友達と遊んでましたよ。
ね?そのちゃん。」

「うんっ、にぃに、しんぱいしてくれて、
ありがとね。」


そのがにこっと笑う。


よかった…


それが心配で、いつも、
なかなか落ち着いていられない。


「じゃあ、その、先生に
また明日って。」

「先生、また明日~!」

「ふふ、じゃあね」


俺はそのにピンクのヘルメットを被せ、
後ろに乗せた。

シートベルトもしっかりつけた。


帰り道、そのは
楽しそうに今日あったことを
話してくれた。


その笑顔があれば、
きっと、明日はいい天気だな。

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