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恋空予報

第2章 噂

二宮side


「にぃに~、おかあさんは?」


…そのには、言ってない。


「母さん?母さんはね、
まだ出張、お仕事してるんだよ?
寂しいかもしれないけど、頑張ろうね?」

「はーい」


…ごめん、ごめんな…


母さんを守れなかった俺が悪いんだ…


母さんは、俺の為に体を売ってた。


それに気付けなかった。


全部、俺のせいだろ?


俺なんかが、生まれたから…


でも、母さんはいなくなっただけ。
死んだ訳じゃないから。


俺がそんなこと考えてたら、
横からひょいっと手が伸びてきた。



「あっ、こら、その!
つまみ食いしちゃだめだぞ!
悪い子には、こちょこちょしちゃうぞ?」

「ご、ごめんなさいー!」


そのがキッチンから出て、
リビングのソファーの上に座る。


「ほら、コップ二つ持っていって?
お手伝いしようね?」

「はーい!」


そのはにこにこと笑う。


…こんなに小さいのに、母親がいないなんて、
神様は、なんでこんなにも意地悪なんですか…?


「ほら、そのの好きな唐揚げだよ。」

「やったぁ!にぃに、だいすきっ!」


そのが俺に抱き付いてきた。


大丈夫。
俺が守るからな…

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