テキストサイズ

恋空予報

第10章 思い出

相葉side




別にニノちゃんは悪くない。



悪いのは俺。



ニノちゃんの誕生日を
あらかじめ聞いておけばよかったんだ。



そしたら、こんなことに
ならなかったのに。



今日は部活がないから
ふらふらっと立ち寄ったお店。



…ニノちゃんの誕生日プレゼント、
今からじゃもう、遅いかな…



「…ニノちゃんみたい…」



ふにふにの猫のマスコット。



…ツンデレっぽい顔。



あぁ、やっぱりこのまま
終わるのは嫌だなって思って
その猫を手にとってレジへ直行した。



…ニノちゃんが喜んでくれたら。



俺はどんなに幸せなんだろうか。



「…ニノちゃんの番号…」



電話帳からニノちゃんの番号を探して
"ニノちゃん"の文字をタップする。



…お願い。繋がって。



「…相葉?」

「っ、ニノちゃん!今どこ!?」

「…家だけど…」

「わかった!今行く!」

「は?今!?ちょ、あいー」



一方的に電話を切って
ニノちゃんの家まで走った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ