テキストサイズ

恋空予報

第11章 離反

相葉side




「え……?」



今ニノちゃん、なんて言った?



嘘でしょ?



「だから…妹のこともあるし
今日だって遅刻してきたから
卒業すんのも怪しいんだよ。」

「だ、だからって…そんなのヤだよ」

「…お前が嫌とか嫌じゃないとか
そういう問題じゃねぇんだよ!」



ニノちゃんはそう言い放って
学校に行っちゃった。



…嘘だ。



嫌だ、嫌だよ…



こんな調子だったから
おーちゃん先生に怒られた。



部活にだって身が入ってないから
帰っていいって言われた。



一人でトボトボ歩いてたら
翔ちゃんとよく遊んだ公園に来てた。



…あぁ、あの頃が一番楽しかったのかな…



なんにも考えないで遊んでれば
また次の日が来て。



辛いこと、悲しいことなんて
なんにもなかった。



楽しいことしかなくて。



毎日が冒険みたいだったんだ。



「嫌だよぉ…っ」



たしかに俺には関係ないかもしれない。



けれど、ニノちゃんのいない生活に
耐えられるわけがない。



情けないなぁ…



俺はこんな人間なんだよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ