テキストサイズ

恋空予報

第2章 噂

相葉side


変な噂を聞いた。


二宮くんはしょっちゅう遅刻してきて、
授業も受けないで帰っちゃう不良、って噂。


…そんなハズないよね?


だって、あんなにいい人なのに。
不良、だなんて…


「まあ、人間人それぞれだし?
別に雅紀には直接的に関係ないだろ?」

「そーだけど…でもさぁ…
なんか、放っとけないよ…」


噂だもん。


噂だから、嘘かもしれない。
でも……本当かもしれない。


信じたくはない。


「ほら、一限目始まるよ?
教科書とノート、筆箱くらい出しときなよ。」

「あ……うん…」


天気はいいのに、俺の気持ちは
モヤモヤしてて、曇っていた。


授業も上の空。


なんでだろうな…
なんで、こんなに二宮くんのことが
気になるんだろう…


昨日初めて会った人なのに。
全然、知らない人なのに。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ