テキストサイズ

恋空予報

第13章 新生活

相葉side




画面に写し出された
gameoverの文字。



それがニノちゃんの態度を
表しているのがわかった。



「ごめんね?」

「べーつにー?」



ニノちゃんは俺を見上げて
べーっと赤い舌を出した。



…あ、やばい。
かわいい。

食べちゃいたくなる。



俺がニノちゃんを見たまま
ぽーっとしてたら、ニノちゃんが
俺の足を蹴った。



「どーせエロいこと考えてたんだろ!
変態!バカ!最低!デリカシーない!」

「へ?え?ええぇっ!?」



…うそ。


ニノちゃんは怒って
俺から離れた。



…もー、変わってないなあ。


変なとこでいつも
嫉妬するくせに
俺が嫉妬してるのには気付かない。



「…ニノちゃん、」

「黙れ」

「…俺のこと好き?」

「愚問だな。
好きに決まってんだろ」



ニノちゃんはゲーム画面を見つめて
華麗な指さばきでクリアしていく。



「じゃあ機嫌直してよ」

「うっさい」

「…嫌いになるよ?」



俺がそう言ったらニノちゃんが
ソファーから立ち上がった。



「ふっ、ざけんな!
ばか!あいばかあいばか!

離れるなんて…許さないから!」



ニノちゃんはそう言って
俺を叩いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ