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恋空予報

第15章 すれ違い

相葉side



俺ん家行っても、
誰もいなくて。


ニノちゃんがよく着るスーツが
掛かっていた。



「…どこだよぉ」



ニノちゃんに電話しても
全然応答しない。

LINEしたって、
既読もつかない。



俺からニノちゃんが
離れてくみたいで
胸が締め付けられる。


やだ。離れないで。



俺がニノちゃんに嫌な思いさせたなら
何度だって謝るから。

ごめんね。ごめん…。


ニノちゃんとの生活に
甘え過ぎたんだ。



俺がフラフラとした足取りで
辿り着いたのはニノちゃん家。


インターホンを押して
返事を待つ。


けど、誰もいないのか、
応答はない。



諦めかけたそのとき、
ドタドタと足音がした。



「はいっ…って…まさ、き…」



ニノちゃんは後退りして
へたんっと座り込んだ。


俺は靴を脱いで
ニノちゃんの側に駆け寄った。



「ごめん、ね…雅紀…」



何でニノちゃんが謝るのさ。
謝るのは俺なのに。

俺が悪いのに。



「俺が悪いの!
ニノちゃんに嫌な思いさせたから!」

「っんなことない!
…俺が勝手に嫉妬したから」



ニノちゃんはそう言って
俺に体を預けた。

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