恋空予報
第17章 幸せの形
暇潰しで開いた携帯の画面を
凝視してしまった。
ニノからたくさんメール来てる!
…や、やばい。
朝からずーっとだ。
一時間置きにメールが来てる。
そうか…ニノ、心配してくれたんだ。
『今日は残業っぽい。ごめんね。
雨降ってるから風邪引かないように。』
…優しい…。
俺がぐずぐずしてる間も
ニノはこんなこと気にかけてくれた。
…返信、は…どうしようかな…。
「翔ちゃん、また明日っ!」
俺はなにも羽織らず、
そのまま会社を飛び出した。
ニノの会社まで迎えに行くんだ。
傘、持って。
この時間ならまだ間に合うよね。
スーツが濡れるのも気にせず、
俺は駅まで走った。
間に合う…はず。
早くニノの笑顔が見たくて。
濡れることなんて気にせず
ニノのことばかりを考えていた。