
恋空予報
第17章 幸せの形
唇を離すと雅紀が熱を帯びた目で
俺を見上げてくる。
「ニ、ノ…?」
「…ごめん」
それだけしか言えなくて、
暫く雅紀の上に跨がってた。
「…嬉しい。」
「……え?」
「風邪引いてんのに
愛されてんなって。」
「…雅紀。」
その言葉が嬉しくて
俺は雅紀の頬に触れた。
頬に触れると気持ち良さそうに
ふふって笑う。
まだ体は少し熱いけど…。
「…ねぇ、ニノ、移しちゃうから。」
「いい。移して。
移ったら雅紀が治るでしょ?」
「もう、ばか…」
雅紀が俺を見上げて
嬉そうに微笑んだ。
…ほら、かわいい。
「ねぇ、ニノ…」
「ん?」
「…えっと…」
雅紀は恥ずかしそうに
顔を赤らめる。
…いちいち言動が
かわいいんだよ。
「好き。」
「うん。」
「だからさ…」
「…だから?」
「…シたい」
雅紀は潤んだ瞳で
俺を見上げた。
…あ、歯止め利かねえ。
