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恋空予報

第19章 君に精一杯の愛を






「雅紀、パン焼けてるよ。」

「ありがと!」


腰を押さえながら
ゆっくりとイスに座る。

そんな俺を見てニノは

「面白いね」

って言いながらクスクス笑う。


…だってぇ…。

ニノがシたいって言うから。


でも、一回じゃ足りなくて
いつも求めちゃうんだけど…。


「ほらぁ、時間になるぞぉ?」

「わわっ!やばいよぉ…
ニノ、カバンっ!!」

「俺カバンじゃなーい。」

「あぁぁ!もおおおおっ!」


俺はパンをコーヒーで流し込んで
カバンやらハンカチやらを
取りに行った。


ニノはもう玄関で
待っていてくれて。


「ほら、行こう?」

「ニノ待ってぇぇぇぇぇぇ!」


ニノは笑いながら
俺から逃げた。


「なんで逃げるんだよぉぉぉ…」


ニノはもういつもの分かれ道の
手前のとこまで来ていた。


ニノに近付こうとしたら、
風が吹いて桜の花びらが舞った。


ひらひらと花が咲く舞う頃
俺たちはであったんだっけ…?


「…ニノ、」

「ん?」

「なんか、その…ありがと。
これからもよろしく…?」

「疑問系かよ笑
うん。こちらこそ、よろしく…?」

「ふふ、」


俺たちは顔を見合わせて笑った。



…俺たちの恋の予報には
雨降ったり台風来たり雷落ちたり。

そんなことがしょっちゅうあって
日常茶飯事になるかもしれないけど

それ以上に、快晴マークの方が多いよね?

だって俺、ニノを笑顔にできるって
約束できるから。


「…ほら、会社遅れるよ。」

「あ、そうか。
じゃあね!頑張って!」

「雅紀もね。」


そう言ってニノは
俺のネクタイを引っ張り、
優しくキスをしてくれた。



…今日も、快晴マークでいいんだよね?



【END】

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