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黒猫ニーノと相葉さん。

第1章 月神様にお願い。

☆相葉Side☆



ん… 重っ…。
何かが俺の上に乗っかってる。

ニーノ?
にしては、重すぎる。




ん?





「うわぁぁぁぁああああ!!!」


俺のベッドに、
いや、正確にはベッドの掛け布団の上に
裸の男が丸まって寝てる


「だっ、誰だ、お前っっ!!」

枕を盾にして大声で叫んだ。



「んー…。あっ。おはよー、相葉さんっ。」

「はぁっ?! なんで俺の名前知って…!」

「ん?」

男が自分の手を見て、
身体を見て、
飛び跳ねた。


「わっ!わ、わ、え?ちょ、え?なんで?!」




ー リンリン ー


男の左手首には
ニーノの、赤い首輪。
その首輪に付いてる金色の鈴が
小さな音を響かせた


「相葉さん、ぼくっ…」

「だからっっ! 君は一体誰?!」

「ぼくだよっ! ニーノだよっ!」


「ニー…ノ…?」


暫く沈黙が流れた。

そうだ、警察に電話…!

110番通報をしようと
俺は慌ててスマホを手に取った


「待って!やめて!相葉さんっ!」

「うわっ!」

男が俺に飛びついて
スマホがベッドの下に落ちてしまった


「ぼくだよ!ニーノだよ!相葉さん!相葉さんっっ!」


何言ってるんだこの人…!

手を振り払おうとしたけど
びくともしない



『なーごっ』



えっ…?


その時
男の喉のあたりから
ニーノの鳴き声が…した気がした。

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