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黒猫ニーノと相葉さん。

第8章 青い『×』のサイン。

ニーノの心臓はちゃんと動いてる。
手も温かい。

ひとしきり眠ったら
きっとまた元気になって
いつものように
『相葉さんっ!』
って呼んでくれるよね…?
可愛い笑顔を見せてくれるよね…?


手を握ったまま
二ーノに寄り添うようにして眠った。









朝になっても
ニーノは目を覚まさなかった。




次の日も
その次の日も
そのまた次の日も

ずっと眠ったまま
目を覚ますことはなくて

そんなニーノの傍らに
ジェイはずっと付いていてくれた。



『ジェイはうちに来てるよ。
暫く帰らないと思う』

送ったメールに翔ちゃんは不思議がっていたけど
理由も言えずに
ただ黙って日数だけが過ぎていって
金曜日の夜
とうとう翔ちゃんがジェイを迎えに来た。



「仕事が立て込んでて
なかなか迎えに来れなくてごめんな。
ジェイは?」

「いるよ。どうぞ、上がって」


「ジェイ?帰るぞー?」


「寝室にいるんだ」

「寝室に?」


不思議がる翔ちゃんを寝室に案内した。

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