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黒猫ニーノと相葉さん。

第8章 青い『×』のサイン。

「新野くん…?具合悪いの…?」


「目を覚まさないんだ」

「え?」


「ジェイはもう4日も…こうしてニーノの側にずっと寄り添ってくれてる」


「病院には行ったんだろ?」

翔ちゃんの問いかけに首を振った。



「何やってんだよ!早く連れて行かないと!」

「ダメなんだよ!ダメなんだ…」

「なんでだよ!」


「ニーノは…!」



こんなこと
言ったって信じてもらえるはずがない



「新野くんが、なんだよ?」



翔ちゃんがイライラしてるのがわかる




「翔ちゃん、」


「なんだよ」



「俺が今から言うこと、信じてくれる…?」

「え?」

「信じてくれる…?」


「取り敢えず、言ってよ
雅紀、何か一人で抱え込んでるのか?」

「翔ちゃん…」



ニーノは
本当は猫だということ。

一ヶ月前
ある日突然人間の姿になって
俺の前に現れたこと。

全てを話した。



「それ、ホントにホントなの?」

「ホントだよ。
だから、ニーノはジェイの名前も知ってたんだよ」



「にわかには信じられねぇよ…」

「俺だって信じられなかったよ。
でも他人なら知らないはずのことを
ニーノは知ってたんだ。
一緒に暮してなきゃ、絶対に知らないことを知ってたんだよ。」

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