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黒猫ニーノと相葉さん。

第8章 青い『×』のサイン。

☆ニーノSide☆



「あー、食った、食った。」


オーノ様が丸くなったお腹を擦って
満足げにソファーにゴロン、と横になった。


「お粗末さまでございました。」

相葉さんが丁寧に頭を下げる。


「ホントに…ニーノのこと、助けてくれてありがとうございました。
あの…
ニーノは何か悪い病気とかじゃないですよね…?」



4日も目を覚まさなかった理由はわからないけど
倒れたのは貧血だ。
それは自分のことだからわかってる。


心配そうに聞く相葉さんをよそに
オーノ様がぼくの方をチラッと見た。




「あー。
かなり悪いんじゃないかなぁ…」

「「「え?!」」」


ちょっと!オーノ様!
それはないと思うよ?
ぼくは意外と健康よ?


「欠乏症、ってとこかなぁ…」


「欠乏症?!
血が足りないなら俺の血を全部…!」

「ちゃうわい! 愛が足りないのよ、愛が。」


「「愛…?」」


相葉さんと翔さんが
キレイにハモって顔を見合わせた。



「俺なりに目一杯愛情を注いでるつもりです!
それでも全然足りてないんだ…」


「愛情じゃなくて
愛よ、愛。
ニーノに足りないのは、相葉さんの愛!」

「ちょっと!オーノ様っ!」


「相葉さんの愛を
ニーノの身体に注いでやってよ。

じゃないと…


今度倒れたら
永久に目を覚まさないかもよ?」

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