黒猫ニーノと相葉さん。
第10章 さよなら、相葉さん。
相葉さんがベッドから勢い良く飛び起きた。
「ニーノ!ニーノ!! 居るんでしょ?! 出てきてよ!」
部屋のあちこちを動き回る。
リビング
玄関
トイレ
お風呂
寝室のクローゼットの中まで開けて。
ねぇ
ぼくはここにいるでしょ
こんな早朝にさ
大きな声出して
どうしちゃったの?
力なくソファーに座り込んで
ぼくと目が合うと
そっと抱き上げた
「ニーノ……」
『なーごっ (相葉さん)』
「嘘でしょ…?
嘘だよね…?
嘘って言ってよ……」
相葉さんがぼくをギュッと抱きしめた
震える肩と
時々聞こえる嗚咽に
相葉さんがなんで泣いてるのか
ぼくには理由がわからなくて
『なーごっ… (泣かないで…)』
相葉さんの指を
ペロッと舐めた。
「やめて…」
え…?
「やめてよっ!」
相葉さ…
「返してよ!ニーノを返してよっ!
間に合ったじゃん!
俺、間に合わせたじゃん!!
なんで…なんで元の姿に戻ってんだよぉーー!」
相葉さんが
大きな声でぼくを怒鳴る
こんなの初めてで
悲しくなって
「痛っ…!」
相葉さんの手を少し咬んで
手が離れたその隙に
ぼくは鍵のかかっていないベランダのガラス戸から
外へと飛び出した
「ニーノ!ニーノ!! 居るんでしょ?! 出てきてよ!」
部屋のあちこちを動き回る。
リビング
玄関
トイレ
お風呂
寝室のクローゼットの中まで開けて。
ねぇ
ぼくはここにいるでしょ
こんな早朝にさ
大きな声出して
どうしちゃったの?
力なくソファーに座り込んで
ぼくと目が合うと
そっと抱き上げた
「ニーノ……」
『なーごっ (相葉さん)』
「嘘でしょ…?
嘘だよね…?
嘘って言ってよ……」
相葉さんがぼくをギュッと抱きしめた
震える肩と
時々聞こえる嗚咽に
相葉さんがなんで泣いてるのか
ぼくには理由がわからなくて
『なーごっ… (泣かないで…)』
相葉さんの指を
ペロッと舐めた。
「やめて…」
え…?
「やめてよっ!」
相葉さ…
「返してよ!ニーノを返してよっ!
間に合ったじゃん!
俺、間に合わせたじゃん!!
なんで…なんで元の姿に戻ってんだよぉーー!」
相葉さんが
大きな声でぼくを怒鳴る
こんなの初めてで
悲しくなって
「痛っ…!」
相葉さんの手を少し咬んで
手が離れたその隙に
ぼくは鍵のかかっていないベランダのガラス戸から
外へと飛び出した