
黒猫ニーノと相葉さん。
第11章 悲しみの涙が乾いたら。
お腹がいっぱいになると眠くなって
狭い部屋の中で丸くなった。
何も考えないようにしよう。
なるようになるさ。
ぼくは目を瞑り
そして眠りに落ちていった。
ー ガチャ ー
扉の開く音で目が覚めた。
そこには白衣の先生と
相葉さんの姿があった。
相葉さん…なん…で……?
「ニーノ…」
あぁ、相葉さんだ。
相葉さんの声だ。
「診察の結果、問題ありませんでしたからもう大丈夫ですよ。」
「ありがとうございました。
休診日なのにご無理言ってすみませんでした」
「いえいえ。」
先生が格子の扉を開ける。
「おいで、ニーノ。」
ぼくは躰をすくめた。
「ニーノ」
差し出された両手に
ゆっくり近付くと
相葉さんがぼくを抱き上げた。
久しぶりの、相葉さんの温もり。
「ごめんな…。」
『なーごっ…。(相葉さん…。)』
「先生、本当にありがとうございました。」
「元気になって良かったですね。お大事なさい。」
キャリーケースに入れられて
相葉さんの車に乗って
ぼくたちは家に帰った。
家だ…。
相葉さんとぼくのおうち。
キャリーケースから出ると
相葉さんはぼくをそっと抱きしめた。
「お帰り、ニーノ。
ごめんね。
ホントに、ごめんね…。」
泣かないで、相葉さん。
狭い部屋の中で丸くなった。
何も考えないようにしよう。
なるようになるさ。
ぼくは目を瞑り
そして眠りに落ちていった。
ー ガチャ ー
扉の開く音で目が覚めた。
そこには白衣の先生と
相葉さんの姿があった。
相葉さん…なん…で……?
「ニーノ…」
あぁ、相葉さんだ。
相葉さんの声だ。
「診察の結果、問題ありませんでしたからもう大丈夫ですよ。」
「ありがとうございました。
休診日なのにご無理言ってすみませんでした」
「いえいえ。」
先生が格子の扉を開ける。
「おいで、ニーノ。」
ぼくは躰をすくめた。
「ニーノ」
差し出された両手に
ゆっくり近付くと
相葉さんがぼくを抱き上げた。
久しぶりの、相葉さんの温もり。
「ごめんな…。」
『なーごっ…。(相葉さん…。)』
「先生、本当にありがとうございました。」
「元気になって良かったですね。お大事なさい。」
キャリーケースに入れられて
相葉さんの車に乗って
ぼくたちは家に帰った。
家だ…。
相葉さんとぼくのおうち。
キャリーケースから出ると
相葉さんはぼくをそっと抱きしめた。
「お帰り、ニーノ。
ごめんね。
ホントに、ごめんね…。」
泣かないで、相葉さん。
