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黒猫ニーノと相葉さん。

第11章 悲しみの涙が乾いたら。

「俺は、ニーノが猫の姿だろうが、人間の姿だろうが
ニーノのことが大好きなのには変わりないよ。
ずっと…俺の側に居てくれる…?」


『ニーノは一昨日までの一ヶ月
人間の姿だったんだよ。
記憶は無いと思うけどな。
アレ、見てみ?』


ジェイの視線の先には
2枚の写真。

一枚は
相葉さんとぼく。

もう一枚は
相葉さんと…



『あの男の子が
人間のニーノの姿だよ』



アレが、ぼく…?




ジェイはぼくに
この一ヶ月の間に起こったことを全部話してくれた。

ルナ・アリュ・ナイトのあの日
選ばれたのはぼくだということ。

相葉さんを笑顔にできるぼくになりたいという願いを
オーノ様が魔法で叶えてくれて
その結果
僕は人間の姿になったこと。

人間で居られる期限は一ヶ月で
それを過ぎたら猫の姿に戻って人間だった時の記憶は失くしてしまうけど
相葉さんとの間に真実の愛を生み出せれば人間で居続けられると言われたこと。

それに気付いた相葉さんは
ぼくと……




『相葉さんとぼくが、愛し合った…?』


『そうだよ。
なのに、期限までに間に合ったのに
次の日の朝、ニーノは猫の姿に戻ってたんだ。

なぁ、ニーノ。
今なら、相葉さんの気持ちがわかるだろう?』

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