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黒猫ニーノと相葉さん。

第13章 ぼくは何度だって君に恋をする。

「店長」


「ごめんね、遅くなって。
あ、コーヒーお願いします。

で…相談ていうのは?」


「すごく勝手なお願いなんですけど…
シフトの…曜日を変更して欲しいんです」


「そっか…何曜日希望なの?」




「伊野尾くんとカブらなければ何曜日でも…」


「え?」



二宮さんに彼氏がいると知った時
同時に、その相手は伊野尾くんだと聞いた。


「私達、付き合ってたんですけど…
最近別れたんです」

「そう…なんだ」


「勝手な事言ってすみません」


「いやいや、そんな、頭上げて?
調整してみるから、ねっ?」


「本当にすみません。
ありがとうございます。

こんなワガママ聞いてくれて…やっぱり店長って優しいですよね」


「いや…そんなことないよ…」



「あの、」

「んっ?」


「店長は彼女とかいらっしゃらないんですか?」


「彼女っていうか…大切な人はいる……かな、」


「なんだ、そっか…残念。」


「え?!」


二宮さんはいたずらっぽい顔でニコッと笑った。



「ごめん、俺、もう行かないと」

「あっ、すみません、お時間取らせてしまって」

「ううん。じゃあ、また」


ニーノが待ってる。早く帰らなきゃ。

足早に店を出て
俺はニーノの待つ家へと急いだ。

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