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黒猫ニーノと相葉さん。

第13章 ぼくは何度だって君に恋をする。

☆相葉Side☆



最後のお客さんが帰って閉店準備を終える頃
カラン、と店のドアが開く音がした。


「すみません、もう閉店… あ。二宮さん。
どうしたの?」

「近くに用があったので来ちゃいましたぁ」



バイトの日でもないのに
しかも閉店時間過ぎてから
来ちゃいました、って
どーゆーこと?



「店長、よかったらこのあと…」



ー カラン カラン ー



「こんばんはぁ♡」



二宮さんの言葉を遮るように
店のドアからひょっこり顔を出したのはニーノで。


「ええっ?! ちょっと!どうしたの、その格…」

「待ちくたびれたから迎えに来ちゃった♡
あっ、それから
家にスマホ置きっぱなしだったよ?」


はい。とスマホを渡されたけど
いやいやいや
そんなことよりも
なんでニーノは女の子の格好してんの?!
その服どーしたの?!


「もうお店終わりでしょ?
わたし、待ってるから、早くね♪」

「ああ…うん、」


ニーノはガラス張りのキャットルーム前のカウンター席に座った。

なにがどーなってんだ?
しかも、『わたし』って!



「なんだ、やっぱり彼女いたんだ…」

「えっ?」


「すみません、私、帰りますね!」

「ちょっ…!二宮さん!」



待って、何これ怖い。


「ね、ニーノ…?」


「間一髪。」


間一髪…?
え???

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