テキストサイズ

黒猫ニーノと相葉さん。

第2章 魔法の条件。

オーノ様が帰ったあと
ぼくはすっかり意気消沈してしまって
ベランダに出ると、ジェイの名前を呼んだ

ジェイはそれに気付いて
すぐにぼくのところへ来てくれて
オーノ様とのやり取りを話すと
呆れたように口を開いた



『だーかーらー。
要は、相葉さんと交尾すりゃいいってことだろ?』



オーノ様がぼくに言った、
ずっと人間で要られる方法。
それは
“ 相葉さんとの間に真実の愛を生み出すこと ”



「こっ、交尾?!」

『そーゆーことじゃないのか?』

「そ、そうなのかな?よくわかんないんだけど…」


交尾って言ったって
ぼくは雄だし
相葉さんも男の人だ。


「どうすりゃいいんだ…」

『まぁ、そう思い悩むなって。
ニーノは相葉さんを笑顔にしたいんだろう?
幸せにしたいんだよな?』

「うん、」

『愛し愛されることは
幸せなことなんじゃないのか?』


「…そう、かもしれないけど。」



ぼくは一体どうしたらいいんだ。
相葉さんのことを
忘れたくなんてない。

ずっと側にいたいんだ。
側にいて
相葉さんを幸せにしてあげたい。



『ニーノ?』

「ん…。」

『涙。』

「えっ…?」


何故だが涙が溢れていた


『人間の感情が増えてきてるみたいだな』

ジェイがぼくの涙を
ペロッと舐めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ