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黒猫ニーノと相葉さん。

第2章 魔法の条件。

ジェイが帰ってからも
一人でずっと考えていた

ソファーの端っこに体育座りをして
ずっと
ずっと。


どうやったら相葉さんとの間に
真実の愛を生み出せるんだろう。

ぼくはどうしたらいいんだろう。



ジェイの言った言葉が脳裏をかすめる。



「出来るわけないよ、そんなこと…」





気付くと辺りは薄暗くなっていた。
遅いな、相葉さん…。


ガチャっと玄関の開く音がした


「相葉さんっっ!」


ぼくは急いで玄関に駆け出した。




「相葉さんっ!お帰り!お帰りなさい…」

「ただいま。って、ニーノ?どーしたの?」


ぼくは無意識に相葉さんに抱きついてた。



「ごめんね、買い物してたら遅くなっちゃった。
ほら、見て?
ニーノにね、部屋着とか、必要なもの買ってきたの。
あと、夕飯の材料も。」


両手いっぱいに袋をぶら下げて
相葉さんは嬉しそうに笑った。


「ニーノ?」


「あっ、うん。ありがとう、相葉さん。」


荷物を半分持って
リビングへと入ると

いい子にしてたか?とか
お昼ごはん食べてないじゃないか、とか
ぼくのことばっかり気にしながら
冷蔵庫に買ったものを詰めていった。

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