テキストサイズ

黒猫ニーノと相葉さん。

第2章 魔法の条件。

「今日はカレーだよ!野菜いっぱいの!」

「ぼくも、手伝うっ!」


「ホントに?じゃあ、借りちゃおうかな、猫の手(笑)」


キッチンに二人で並んで
ぼくが洗ったお野菜を
相葉さんが切っていく。

美味しくなぁれ。
美味しくなぁれ。
ぼくと相葉さんのカレーライス。




「うんまっ♡」

「うん、美味しく出来たね!」


相葉さんが笑顔だとぼくも嬉しくて
カレーライスを口いっぱいにほおばった。


「ほら、また。ご飯粒付いてるよ?」


相葉さんの手がぼくの口元に触れて
嬉しいんだ
嬉しいんだけど
なんだろう
キュッてするの
胸の辺りが
キュッてして少しだけ苦しくなるの


「ニーノ?」


「ね、相葉さん、ぼく…」



言いたいのに
言葉が出てこない

伝えたいのに
伝わらない。


「どうした?」


「あのね、あ、あ…、」


“あ”
その後に続く言葉が見つからない。




ご飯を食べ終えて
いつもの場所で相葉さんはビールを飲み始める。


「ニーノは飲めないのかなぁ?」

どうだろう?
飲めるのかな?
わかんない。


「その前に、ニーノは何歳なんだろう?」

えっと、えっとね、確かオーノ様が言ってたのは…


「はたち、かな?」

「飲めるじゃん!!」


相葉さんは嬉しそうに
冷蔵庫からビールをもう一本持ってきた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ