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黒猫ニーノと相葉さん。

第16章 ぼくのおかあさん。

「そう。愛のスパイス。
誰かに食べさせてあげたい、って想いが
料理を美味しくさせるの。
ちょっとくらい焦げちゃったってなんだって、愛のスパイスがカバーしちゃうんだから!」


ニーノが目をぱちくりさせて俺の話を聞いてる。


「明日は一緒に目玉焼き作ろうね?
卵の割り方と焼き方、教えてあげる。
ニーノならきっとすぐ出来るようになるよ」


ニーノにパァッと笑顔の華が咲いた。


「うんっ!一緒に作るっ!」



『でもやっぱり苦いや』
って苦笑いしながら
ニーノは目玉焼きを口に運んで。
食べ終えると二人で協力して洗い物をしてから
ソファーで寛いだ。



「デザート食べたいなぁ」

ニーノの顔を覗き込むと
『何かあったっけ?』
って言いながら冷蔵庫に向かおうとするから
その手を握って引き止めた


「デザートあるか見てくるよ?」




「ここにあるし♪」




グッと引き寄せてニーノを抱きしめた。


「ちょうだい?デザート。」


ニーノの柔らかな唇を
チュウっと吸った。
甘い、甘い、俺だけのデザート。



「ぼくにもちょうだい?」

今度はニーノが俺の唇を啄む。


昨日はお母さんと子供だったのに
今朝はまるで新婚さんみたいだねって笑った。

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