黒猫ニーノと相葉さん。
第16章 ぼくのおかあさん。
相葉さんとジェイは
悠々と泳ぐ魚たちを水槽に張り付いて見てる。
「うわっ!見て見て、ジェイ!」
「おおー!すげぇ!」
ぼくと翔さんはちょっとだけ苦笑いしながら
はしゃぐ二人を目を細めて見ていた。
「ジェイはお母さんに会いたくないのかな」
「あー…
親父さんとは折り合いが良くなかったけど
お母さんは潤がモデルやること応援してくれてたし
会いたくないって言ったら嘘になるだろうな」
「…そっか。」
「何? どうかした?」
「ぼくなんか、親が生きてるかどうかもわかんないし
どこの誰かもわかんないし
探す術もないけどさ
ジェイはそうじゃないのに会えないなんて
なんか切ないなって。」
死んだ息子が生まれ変わって
また元の姿で生きてるなんてわかったら
ぼくだったら絶対に会いたいけどな…
「ニーノくんは会いたいの?お母さんに。」
「…わかんない。
ぼくね、相葉さんに拾われて
今凄く幸せだけど
怖いんだ。」
「何が怖い?」
「…また捨てられるんじゃないかって、怖いの。」
「雅紀がニーノくんを捨てるって?
本気でそんな風に思う?」
「相葉さんを信じてないわけじゃないの
自分でもなんでそんなこと考えちゃうのかわかんないんだ。
漠然とした不安、っていうのかな…」
「そっか…
不安になるな、って言っても難しいんだろうな。
心の傷には時間薬だよ、ニーノくん」
「心の傷には、時間薬…。」
悠々と泳ぐ魚たちを水槽に張り付いて見てる。
「うわっ!見て見て、ジェイ!」
「おおー!すげぇ!」
ぼくと翔さんはちょっとだけ苦笑いしながら
はしゃぐ二人を目を細めて見ていた。
「ジェイはお母さんに会いたくないのかな」
「あー…
親父さんとは折り合いが良くなかったけど
お母さんは潤がモデルやること応援してくれてたし
会いたくないって言ったら嘘になるだろうな」
「…そっか。」
「何? どうかした?」
「ぼくなんか、親が生きてるかどうかもわかんないし
どこの誰かもわかんないし
探す術もないけどさ
ジェイはそうじゃないのに会えないなんて
なんか切ないなって。」
死んだ息子が生まれ変わって
また元の姿で生きてるなんてわかったら
ぼくだったら絶対に会いたいけどな…
「ニーノくんは会いたいの?お母さんに。」
「…わかんない。
ぼくね、相葉さんに拾われて
今凄く幸せだけど
怖いんだ。」
「何が怖い?」
「…また捨てられるんじゃないかって、怖いの。」
「雅紀がニーノくんを捨てるって?
本気でそんな風に思う?」
「相葉さんを信じてないわけじゃないの
自分でもなんでそんなこと考えちゃうのかわかんないんだ。
漠然とした不安、っていうのかな…」
「そっか…
不安になるな、って言っても難しいんだろうな。
心の傷には時間薬だよ、ニーノくん」
「心の傷には、時間薬…。」