黒猫ニーノと相葉さん。
第16章 ぼくのおかあさん。
「親と兄弟がなぜぼくと一緒にいなかったのかわかりますか?」
『ん…。』
記憶を遡ってるのか
しばらく沈黙が続いた。
『えっとね
最初は居たんですけどね、』
やっぱり…ぼくは途中で捨てられたんだ
『生後二、三ヶ月くらいの頃ですかね、』
理由はやっぱり黒猫だから?
不吉だから?
『ニーノさん、自分から住んでた家を出てっちゃったみたい』
「え?」
『そのあと、小学生の男の子に見つけられて
ダンボールの中に入れられた…。
この子は自分の家では飼えないことをわかってたんだね。
あー、黒いランドセルからマジックペン取り出して
ダンボールに何か書いてる。』
ぼくは
自分から住んでた家を出てったの?
なんで?
なんで、ぼく…
『なんで自分から出てったのか、気になる?』
「はい、」
そんなこともわかっちゃうのかな。
あの時のぼくの心の中まで。
鏡の中のユーリさんはニコッと笑った。
『拾ってくれる人がいることも
その人が運命のお母さんだってことも
ニーノさんはわかってたみたいだよ?
だからね、自分から会いに行ったんです。
…今の飼い主さんに。』
相葉さんに自分から会いに行ったんだ…。
相葉さんが
ぼくの、運命のおかあさん…。
『ん…。』
記憶を遡ってるのか
しばらく沈黙が続いた。
『えっとね
最初は居たんですけどね、』
やっぱり…ぼくは途中で捨てられたんだ
『生後二、三ヶ月くらいの頃ですかね、』
理由はやっぱり黒猫だから?
不吉だから?
『ニーノさん、自分から住んでた家を出てっちゃったみたい』
「え?」
『そのあと、小学生の男の子に見つけられて
ダンボールの中に入れられた…。
この子は自分の家では飼えないことをわかってたんだね。
あー、黒いランドセルからマジックペン取り出して
ダンボールに何か書いてる。』
ぼくは
自分から住んでた家を出てったの?
なんで?
なんで、ぼく…
『なんで自分から出てったのか、気になる?』
「はい、」
そんなこともわかっちゃうのかな。
あの時のぼくの心の中まで。
鏡の中のユーリさんはニコッと笑った。
『拾ってくれる人がいることも
その人が運命のお母さんだってことも
ニーノさんはわかってたみたいだよ?
だからね、自分から会いに行ったんです。
…今の飼い主さんに。』
相葉さんに自分から会いに行ったんだ…。
相葉さんが
ぼくの、運命のおかあさん…。