黒猫ニーノと相葉さん。
第17章 夢幻泡影。
「これが、ユグドラシル…」
凛とそびえ立つ世界樹の存在感は半端なくて
オカダッチと二人、見上げたまま暫し佇んでいた。
「オーノ。ここで何しようって言うんだ?」
「ユルとギューフのバインドルーンの力を授けてもらうんだよ」
「ユルとギューフ…復活愛、ってことか?」
俺は黙って頷いた。
復活のルーンのユルと
愛のルーンの、ギューフ。
その二つをバインドさせれば
復活愛になる。
俺にその力が宿れば…忘れかけた愛も復活するかもしれない。
慶一郎って人間の男に忘却魔法をかけても
その力があれば、きっと…総てが思うように行くはずだ。
「それがどれだけ体力を消耗させることかわかってて言ってるのか?」
「もちろんわかってるよ」
主神オーディンは
九日九夜、このユグドラシルに自ら逆さ吊りになって
ルーン文字の叡智を会得した。
オイラだって、きっと…
「月神のお前がそんなことまで出来るのか?」
「出来るかじゃない。やるんだよ!」
シゲの為じゃない。
オイラの為だ。
このままシゲが記憶を奪還されて人間界に落ちるなんて嫌だ。
だから、これはオイラ自身の為にやるんだ。
ミーミルの泉に一本浮いていたユグドラシルの枝を拾い上げ
オカダッチに差し出した。
「これで、オイラの胸にユルとギューフのバインドルーンを刻んでくれ。
そのあと、オイラを…」
「…わかった。」
言い終える前に
オカダッチは全てを把握して
そしてそれを承諾してくれた。
やっぱりお前はオイラの最高の悪友だ。
頼むぞ、オカダッチ。
凛とそびえ立つ世界樹の存在感は半端なくて
オカダッチと二人、見上げたまま暫し佇んでいた。
「オーノ。ここで何しようって言うんだ?」
「ユルとギューフのバインドルーンの力を授けてもらうんだよ」
「ユルとギューフ…復活愛、ってことか?」
俺は黙って頷いた。
復活のルーンのユルと
愛のルーンの、ギューフ。
その二つをバインドさせれば
復活愛になる。
俺にその力が宿れば…忘れかけた愛も復活するかもしれない。
慶一郎って人間の男に忘却魔法をかけても
その力があれば、きっと…総てが思うように行くはずだ。
「それがどれだけ体力を消耗させることかわかってて言ってるのか?」
「もちろんわかってるよ」
主神オーディンは
九日九夜、このユグドラシルに自ら逆さ吊りになって
ルーン文字の叡智を会得した。
オイラだって、きっと…
「月神のお前がそんなことまで出来るのか?」
「出来るかじゃない。やるんだよ!」
シゲの為じゃない。
オイラの為だ。
このままシゲが記憶を奪還されて人間界に落ちるなんて嫌だ。
だから、これはオイラ自身の為にやるんだ。
ミーミルの泉に一本浮いていたユグドラシルの枝を拾い上げ
オカダッチに差し出した。
「これで、オイラの胸にユルとギューフのバインドルーンを刻んでくれ。
そのあと、オイラを…」
「…わかった。」
言い終える前に
オカダッチは全てを把握して
そしてそれを承諾してくれた。
やっぱりお前はオイラの最高の悪友だ。
頼むぞ、オカダッチ。