黒猫ニーノと相葉さん。
第18章 猫の恩返し。
あっ…。
相葉さんに言われるまで
自分が涙を流していたことに気が付かなかった。
「なんで、だろ…」
理由はわかっているけど。
「身体がツライ時って
心も弱くなっちゃってるからね。」
相葉さんはぼくの頭にコテン、と自分の頭を乗せて
横から包み込むように抱き寄せてくれた。
「一口食べただけじゃ
治るもんも治んないからね、
落ち着いたらもう少し食べよう?」
その言葉に
ただ黙って頷く。
このまま…
時間が止まればいいのにと思った。
差し出されるレンゲの玉子粥を
一口
また一口と流し込んで
ぼくはまた、ベッドにそっと寝かされて。
じゃあ片付けてくるね、と
立ち上がろうとした相葉さんの手を
無意識に掴んだ。
「……で」
「うん?」
「…行かないで…」
次に目を閉じたら
もう二度と目覚めないかもしれない。
「これ、片付けてくるだけだから」
「嫌っ…!一人にしないで、相葉さんっ…」
しょうがないなぁ、って
トレイを部屋の隅に置いて
ぼくの手をギュッと握ってくれた。
「ずーっと居るから。ね?」
居るだけじゃ、嫌。
嫌だよ。
「抱いて。相葉さん。
ぼくを、あいして…?」
相葉さんに言われるまで
自分が涙を流していたことに気が付かなかった。
「なんで、だろ…」
理由はわかっているけど。
「身体がツライ時って
心も弱くなっちゃってるからね。」
相葉さんはぼくの頭にコテン、と自分の頭を乗せて
横から包み込むように抱き寄せてくれた。
「一口食べただけじゃ
治るもんも治んないからね、
落ち着いたらもう少し食べよう?」
その言葉に
ただ黙って頷く。
このまま…
時間が止まればいいのにと思った。
差し出されるレンゲの玉子粥を
一口
また一口と流し込んで
ぼくはまた、ベッドにそっと寝かされて。
じゃあ片付けてくるね、と
立ち上がろうとした相葉さんの手を
無意識に掴んだ。
「……で」
「うん?」
「…行かないで…」
次に目を閉じたら
もう二度と目覚めないかもしれない。
「これ、片付けてくるだけだから」
「嫌っ…!一人にしないで、相葉さんっ…」
しょうがないなぁ、って
トレイを部屋の隅に置いて
ぼくの手をギュッと握ってくれた。
「ずーっと居るから。ね?」
居るだけじゃ、嫌。
嫌だよ。
「抱いて。相葉さん。
ぼくを、あいして…?」