
黒猫ニーノと相葉さん。
第18章 猫の恩返し。
「呼んでる…
呼ばれてるよ!
オイラ、行ってくる!!」
その声の弱さから
嫌な胸騒ぎがした。
「行ってらっしゃい。無理しないでよ?」
「わかってるよ、」
胸の痛みに耐えながら
オイラは声のする方へ飛んだ。
…ここは…?
まだ夕刻の公園。
まばらに歩く人間に見つからないようにその場にしゃがみ込む。
「おい、ニーノ!ジェイ!居るんだろ?!どこだよっ!」
小声で呼んでみても
二人の姿は見えなくて。
やっぱり空耳だったのか…?
人間が通り過ぎたのを確認して
奥の方へと歩みを進める。
「ニーノ! ジェイ!」
キョロキョロと辺りを見渡すと長屋の向こう側に
弱々しいエネルギー反応を感じた。
「えっ…?」
そこには
グレーと黒のスウェットが不自然に脱ぎ捨てられていて
その傍らで
猫の姿のニーノとジェイが
抱き合うようにして倒れていた。
「ニーノ! ジェイ! おい、しっかりしろって!
目ぇ開けろって!」
二人は何も言わない。
穏やかな顔で
静かに
静かに眠っていた。
「なんで…
なんでこんなに冷たくなってんだよ…
オイラのせいだ…
オイラが、二人の声に気付けなかったから…」
…ごめんな。
きっと
ずっとオイラを呼んでいたんだろう?
悔やんでも悔やみきれずに
涙がポタリと
二人の身体の上に落ちた。
呼ばれてるよ!
オイラ、行ってくる!!」
その声の弱さから
嫌な胸騒ぎがした。
「行ってらっしゃい。無理しないでよ?」
「わかってるよ、」
胸の痛みに耐えながら
オイラは声のする方へ飛んだ。
…ここは…?
まだ夕刻の公園。
まばらに歩く人間に見つからないようにその場にしゃがみ込む。
「おい、ニーノ!ジェイ!居るんだろ?!どこだよっ!」
小声で呼んでみても
二人の姿は見えなくて。
やっぱり空耳だったのか…?
人間が通り過ぎたのを確認して
奥の方へと歩みを進める。
「ニーノ! ジェイ!」
キョロキョロと辺りを見渡すと長屋の向こう側に
弱々しいエネルギー反応を感じた。
「えっ…?」
そこには
グレーと黒のスウェットが不自然に脱ぎ捨てられていて
その傍らで
猫の姿のニーノとジェイが
抱き合うようにして倒れていた。
「ニーノ! ジェイ! おい、しっかりしろって!
目ぇ開けろって!」
二人は何も言わない。
穏やかな顔で
静かに
静かに眠っていた。
「なんで…
なんでこんなに冷たくなってんだよ…
オイラのせいだ…
オイラが、二人の声に気付けなかったから…」
…ごめんな。
きっと
ずっとオイラを呼んでいたんだろう?
悔やんでも悔やみきれずに
涙がポタリと
二人の身体の上に落ちた。
