黒猫ニーノと相葉さん。
第18章 猫の恩返し。
「これ、ニーノのだ…」
「こっちは潤が着てたやつ…」
「ニーノ! ニー…!
…嘘…でしょ……?」
「潤…!」
脱ぎ捨てられたスウェットのその先に広がる植え込みの中に
黒とグレーの二匹の猫が
抱き合うようにして倒れているのが見えた。
狭い隙間から二人で目一杯腕を伸ばして
二人の身体を引き寄せる。
なん…で…?
穏やかな表情とは裏腹に
その身体は冷たく、硬くなっていて
冗談だよね…?
なんで
なんでだよ
嘘だって言ってよ
「やだっ…ニーノ…ねぇ…お願いっ…!」
「雅紀!」
パニックになる俺の肩を抱き寄せて
『もう無理なんだ』
って翔ちゃんが首を横に振った。
まだ二ーノの匂いが微かに残るスウェットに
冷たくなった身体を包んだ。
翔ちゃんも同じようにして
無言のまま、グレーのスウェットにジェイの身体を包む。
「帰ろう。
雅紀んち、行ってもいいか?」
「うん…」
涙が溢れて止まらない。
悔やんでも悔やみきれない。
悲しくて
悔しくて
苦しくて
どうにかなってしまいそうだった。
「こっちは潤が着てたやつ…」
「ニーノ! ニー…!
…嘘…でしょ……?」
「潤…!」
脱ぎ捨てられたスウェットのその先に広がる植え込みの中に
黒とグレーの二匹の猫が
抱き合うようにして倒れているのが見えた。
狭い隙間から二人で目一杯腕を伸ばして
二人の身体を引き寄せる。
なん…で…?
穏やかな表情とは裏腹に
その身体は冷たく、硬くなっていて
冗談だよね…?
なんで
なんでだよ
嘘だって言ってよ
「やだっ…ニーノ…ねぇ…お願いっ…!」
「雅紀!」
パニックになる俺の肩を抱き寄せて
『もう無理なんだ』
って翔ちゃんが首を横に振った。
まだ二ーノの匂いが微かに残るスウェットに
冷たくなった身体を包んだ。
翔ちゃんも同じようにして
無言のまま、グレーのスウェットにジェイの身体を包む。
「帰ろう。
雅紀んち、行ってもいいか?」
「うん…」
涙が溢れて止まらない。
悔やんでも悔やみきれない。
悲しくて
悔しくて
苦しくて
どうにかなってしまいそうだった。