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黒猫ニーノと相葉さん。

第19章 復活 LOVE 。

「わざわざメモ書き残してくなんて、
割りといい人かもな?
良かったな、雅紀!」


隣人トラブルだけはゴメンだからね。
うん、翔ちゃんの言う通り、良い人なのかもしれない。





『おめーも来んだよ!』


『あぁ?!なんで俺が着いてかなきゃなんねぇーんだよ!』


『黙れ、コラ!』


『なんだと?!』




「ねぇ、翔ちゃん…」



隣りから聞こえる、喧嘩っぽい声。
前言撤回。
なんか怖そうな人かも…





― ピンポーン ―




インターフォンの音に
身体がビクッと反応する。



「はい…」


『あっ、隣りに越してきた者ですけど、』



液晶モニターには
帽子を目深に被った若い男の人が一人。




「翔ちゃん…お隣さん来たみたい。
…着いてきて?」


俺のビビリ具合に
ククッと笑いつつも
リビングのドアのところまで
翔ちゃんが着いてきてくれた。



― ガチャッ ―



「夜分にすみません。これ、ご挨拶にと思って。」


「ご丁寧にありがとうございます」



粗品のタオルを受け取ると
熨斗にも『 ― 』と書いてある。



「あのぉ…この、『イチ』って言うのは…」


「それ、『イチ』じゃなくて『ニノマエ』って読みます」



ニノマエ、さん…?




彼は被っていた帽子をスッと取ると
徐ろに顔を上げた。










嘘…?










なんでニーノがここに居るの…?

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