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黒猫ニーノと相葉さん。

第2章 魔法の条件。

あれっ…?


「ねぇ、相葉さん。
ここにあった黄色いカード知らない?」

「黄色いカード?
見てないけど…大事なもの?」

「いや、いいんだ。」



オーノ様から渡された、イエローカード。
イエローカードって警告だよね?
無くしちゃったけど…いいのかな。

無くしたことで
もう一枚出されちゃうのかな。

三枚で、まさか退場?!



それだけは嫌だよぉーーーー。




ー チン♪ ー


「おっ。焼けたよー」

「ん?何、何?」

「コッペパン!
これにー、レタスとソーセージと
トマトとかハムとか卵のディップとか挟んでホットドッグ作んの!」

「何それ美味しそー♡」

「だろっ?」


相葉さんがすっごく嬉しそうに
焼けたコッペパンを眺めてて。

ぼくが人間になる前は
朝ごはんでこんなに嬉しそうな顔、見たことなかったな。



ねぇ、相葉さん。
ぼく、相葉さんの笑顔に役立ててるのかな。



ぼくがレタスを洗ってちぎるその横で
相葉さんは長いソーセージを焼いてる。


「ねぇ、ニーノ」

「んー?」




「どこにも行くなよ。」




「…ん。」


相葉さん
ぼく、泣きそうだよ。

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