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黒猫ニーノと相葉さん。

第3章 灰猫ジェイと櫻井さん。

「ロシアンブルーですよね?」

「そうです、そうです!
猫、詳しいんですか?」

「猫カフェで店長やってるんですよ」


相葉さんが笑顔で答えた。


「そうなんですか!いいですね、猫カフェ。行ってみたいんですがなかなか…」

「そうですか?男性一人でいらっしゃるお客さんも多いですよ!」


そこから暫く猫談義に花が咲いて。
ジェイはどうだかわからないけど
ぼくはなんだかちょっと寂しかった。


『嫉妬か?』

『うるさいよ。』


「うちにも猫がいるんです」


えっ?
何言ってんの、相葉さん!


「そうなんですか?」

櫻井さんが辺りを見回すけど
居るわけないです
だって
ぼくが猫なんだから…


「今はちょっと旅に出てますけど、」

「旅…ですか?」

「ええ。」

相葉さんの視線の先には
相葉さんとぼくが写った写真。


「この子ですか?」

「はい。僕のたった一人の家族なんです」


相葉さんの、家族…
ぼくは、たった一人の……

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