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黒猫ニーノと相葉さん。

第7章 星降る夜、満月に誓う。

ここは
女の子のフリをすべきか
はたまた
男なんですと告げるべきなのか


どうしよ…。



「ママさん!と、取り敢えず、オムライスと…」

「同じものでっ!」



ナイス、相葉さんっ!

オーダーを取るのもすっかり忘れて
ぼくの顔をにこやかに見ていたママさんの後ろ姿を見送ると
小声で相葉さんに話しかけた



「完全に女の子だと思われてるよね?」

「だね」

「このまま女の子のフリしてた方がいいかな?」

「フリはしなくていいんじゃない?
てかさ
彼女?彼氏?どっちなんだろ?」



「え?!」



思わず大きい声を出しちゃって
慌てて口を抑えた


「どっちでもいっか。
恋人には変わりないんだし?」






恋人…?



ぼくが、相葉さんの、恋人?!





「恋人でしょ? 違うの?」


あまりにもアッケラカンと言うから
なんだか拍子抜けしちゃって。


そうか
ぼく、相葉さんの恋人なんだ。



急にくすぐったい気持ちになった。




運ばれてきたオムライスは
とっても美味しくて
そして優しい味がした。



「マスターからのサービスよ♪」

オムライスを食べ終える頃
ママさんが持ってきてくれたのは
バニラのアイスクリーム。


相葉さんがこのお店が好きな理由が
ちょっとわかった気がした。

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